キウイに眠る本当のおいしさを伝えたい

和歌山県海南市は温かな気候がキウイの生育に適しており、30年以上前より栽培が盛んになってきました。

私たちも長年キウイ栽培を行ってきた中で、理想のキウイとして挑戦したいことが2つあります。

1つ目は、「キウイに眠る本当のおいしさを伝えたい」ということです。

みなさんは、濃蜜な果汁滴るキウイを食べたことはありますでしょうか。キウイを食べるとき「酸っぱい」と感じることがありますが、実は、キウイは樹上で完熟せず、収穫後に追熟させることで甘くなる果物です。未熟なまま食べると、酸味が強く残ってしまうのです。

しかし、キウイのおいしさが最高潮に達すると、酸味はジューシーな甘い果汁に変わります。私はそんな本当のおいしさをお届けしたいと考え、直接ご自宅にお届けする際は追熟方法マニュアルをお付けすることにしております。

国産キウイをもっと広めたい

2つ目の挑戦は、「農薬を減らす」という選択でした。

突然ですが、みなさんは、いつも食べるキウイの産地を気にかけることはありますでしょうか？

実はフルーツ全体の消費量が減少する中、キウイの消費量はその高い栄養価が見直され、ここ10年間で1.6倍にも増加しているそうです。その内、国内で流通するキウイの約7割はニュージーランドからの輸入産です。2017年度もキウイの輸入量は過去最大を記録しています。

しかし、海外から輸入されるフルーツは、栽培期間中はもちろん、収穫後もポストハーベスト農薬が使われていたり、空港で燻蒸処理される可能性もあり、農家であり生活者として、心から安心はできませんでした。

当農園ではなるべく安心なものを食べてもらいたいと思い、栽培期間中は通常5回まで使える農薬も1回のみしか使用しないことにしました。

日本では収穫後の農薬利用が禁止されているため、もちろんポストハーベスト農薬は使っておりません。なるべく農薬に頼らないようにするため、栽培面積も売上重視ではなく、自分たちの手でしっかりと管理できる身の丈の規模にしています。

農薬を抑えながら、おいしいと思ってもらえる「本物のキウイ」を目指しています。

ご自宅に届いたら追熟させ、まずは半分に切ってスプーンで贅沢に食べてみてください。ビタミン・食物繊維・葉酸など栄養豊富で、毎日の習慣にすると健康のリズムになるかもしれません。

また、生クリームたっぷりのフルーツサンドにする方もいるようです。食パンに生クリームを塗り、キウイを挟むだけの簡単レシピで、コーヒーブレイクにぴったり。他にもヨーグルトにかけたり、スムージーに入れたり、あなただけの楽しみ方でご堪能ください。

追熟方法をマスターしながら、キウイに眠る本当のおいしさと出会ってもらいたい。そして、安心なものを届けたい。これからも、そんな思いで栽培を続けていきたいと考えています。

キウイのご相談、いつでもお待ちしております。